#098 開発者にインタビュー! 〜上智発「あの」テストをもっと知ろう〜

 こんにちは! 上智学生記者クラブに新しく仲間入りした、あまちゃんです。よろしくお願いします!
さてさて、勝負の時期とはあっという間に迫ってくるもので、受験生の皆さんは入試、上智生のみなさんは定期試験真っ盛りですね。私も日々、戦々恐々としております(笑)。そんな時期、だからこそ(?)上智と深いゆかりがある「あの」テストについての特集です。

 突然ですがみなさん、「TEAP」ってご存知ですか? TEAPとは上智大学と日本英語検定協会が共同して開発した、高校生を対象にした英語運用能力試験です。特徴としては、従来の「読む」「聞く」といった言語能力だけではなく、4技能(Reading, Listening, Writing, Speaking)力を測ることができること。実際に話したり書いたりすることで、英語での発信力や論理的思考力も試すことができます。入試に導入している大学は年々増加しており、いま非常に注目されているテストです!

 上智生から「あれ? 聞いたことあるぞ?」という声が聞こえてきそうですね(笑)。それもそのはず。上智生なら「プレイスメントテスト」で受けたことがあるはずだからです。さて、そんな私たちに馴染みのふか〜いテスト「TEAP」。今回はその開発者である、言語教育研究センター長 吉田研作先生にお話を伺ってきました。


──(実際に自分も受けてみて)Speakingの試験の中で、他の試験には一般的にはない「ロールプレイセクション」が含まれていたことが非常に印象に残っています。これはどうして導入されたのですか? また、受験者にどのような影響を与えるとお考えですか?

スピーキングテストというのは与えられた問題・課題に受験者が答えるというのが一般的だよね。しかし実際に行われているスピーキングでは、尋ねられた問題にただ答えるだけではなく、自分からも積極的に質問しなければならない。従来のスピーキングテストに欠けていた、インタラクション(相互に話す)という要素を加えるために、導入しようという発想に至りましたね。

 


──上智生は入学時と1〜2年次の間に計2回TEAPを受けますが、全体的に見て入学前と入学後のスコアに伸びは見られますか?もしそうだとしたら、その理由はどうしてだとお考えですか?

入学直後のプレイスメントテストでは2技能(Reading, Listening)だけど、1年生の終わりでは4技能測るから純粋な比較は難しいね。でも、この2技能の全体を見ると上がっているんだよね。つまり、スコアが伸びている人の数が下がってしまった人の数よりも上回っている。

 


──やはりAC(「アカデミック・コミュニケーション」。英文学科、英語学科、国際教養学科など一部を除き、ほとんどの学部生が受講する英語の必修クラス)が果たす役割は大きいですか?

そうだね。授業は全て英語で行われるし、1年を通して体系的な学びができるようになっているからね。春学期ではアカデミックな場面において使える英語でのディスカッション力や文章構成法などの基礎を学び、秋学期は春学期で学んだことを活かして、内容を取り入れながらどんどん発展させていくという構成になっているし、熱心な学生は英語力に伸びが見られるんじゃないかな。

なるほど。みなさん、ACは頑張って損がなさそうです!

 


──学生たちの認知的能力(他人の意見を批評する、論理を展開する力)と4技能を高めていくためには、教育機関や先生の中で具体的にこれからどのような指導方法が発展していくとお考えですか?

ただ単に『言葉を使う』ことと『思考力』を伴って使うことは違うよね。もし言葉を使うだけなら、買い物など一般的な場面で何か話せるだけでことが足りる。しかし現在求められているのは、自分の考えを英語で発表し、考えを深めていく力。これは新学習指導要領にも盛り込まれている重要な要素だね。これからその力を伸ばすため、ディスカッション、ディベート、プレゼンテーションなど学生たちが主体となった「アクティブラーニング」を英語でどんどん取り入れていって欲しいね。

 


──4技能のバランスを測るために作成されたTEAPですが、現在は受験目的に使用されているため、「英語力を高める」ためではなく、「試験に突破する」ためにストラテジックな方法を行う予備校・学校が出てくると思います。このことについてどうお考えですか?

TEAPはもともと、上智の(Reading重視型の)従来の入試を変えるために生み出されたものなんだよね。上智の場合は入学してから英語を使う機会が非常に多いので、受験勉強で英語は終わり、ではなくて大学に実際に入学してからもそれを使っていけるかどうかを知る目的もあるね。最近では政府の方針により、各大学が競うようにして国際的な学科やプログラムを増やしているし、英語はこれからの日本でますます重要視されていく。長いスパンで活かせるような英語力を身につけていって欲しいね。

 


──最後になりましたが、TEAPを受ける受験生たちにエールをお願い致します。

TEAPは新学習指導要領に則っているし、CEFR(※)にも則っている。
また、単に文法・単語ができていれば点数が取れるというのではなく「言葉をどれだけ使えるか」「英語で何ができるか」ということを正確に測るために開発されたテストなんだよね。だからTEAPのために特別な勉強をみっちりやるのではなく、普段の勉強で全体的な力を伸ばすうちに、自分はどこまでの力がついているのか知るために受けて欲しい。つまり、受け取った点数やスコアシートにあるアドバイスを参考にすることで、自分の英語力の指針にして欲しいというのが開発者の望んでいるTEAPの活用法だね。

※CEFR…Common European Framework of Reference for Languages
語学のコミュニケーション能力別のレベルを示す国際基準規格
(日本英語検定協会 TEAP公式ウェブサイトより)

 


吉田先生、お話ありがとうございました!
非常にお忙しい中、始終笑顔で和やかに接してくださりました。私は英語学科なのですが、「頑張ってね」と同学科の大先輩からエールを頂けたので、テスト勉強も大量に出された課題も頑張って乗り越えられそうです!!
試験期間中はプレッシャーで気分が塞ぎ込みがちですが、試練が終われば2ヶ月に渡る春休みが待っています。それを楽しみに、全力を尽くしていきましょう!